「ネット恋愛の5倍速」問題を考える!?
「ネット恋愛5倍速の法則」というのは、以前よく聞かれた言葉。リアルな交際よりも5倍のスピードで仲良くなれるという法則だ。
これまでは出会い系サイトが中心だったが、SNSやオンラインゲームを楽しむ人口が急激に増え、今後ネット恋愛はますます広がっていくと見られる。
30代女性に「ネットで知り合った相手との交際期間」をアンケート調査すると、約70%が6カ月以内という結果が得られた。
例を見てみよう。
一流メーカーに勤める石野浩一さんはネット恋愛の末結婚した。「ネットで知り合った女性とは何度か食事したりしました。妻とは、メールを始めて2ヶ月くらいで初デート、それからは普通に交際して、その2カ月後にプロポーズしました」と話す。
きっかけがネットでも、早い時期に合えばリアルな交際と同じ。気に入れば付き合うし、気に入らなければおしまい。しかし石野さんはこうも言う。「一番惚れこんだのは妻と知り合う前、1年近くメールを続けた女性でした。
でも結局会わないまま消滅しました」。ネット上だけでの恋愛は、リアルよりもずっと盛り上がるという。それはいったい何故だろう。
「相手の情報が明確にわからないが故に自分勝手に理想化してしまうのよ」。
これは“コミック「女医レイカ」で学ぶ心の処方箋”(ゴマブックス)の中で語られる、ネット恋愛が早く進展する理由。だからネットで出会った男女は急速に親密感を抱いてしまうというのだ。
確かにネットで知り合った相手は、リアルな日常生活とは関係のないところにいるから、ディープな悩みも簡単に話せてしまう。あっという間に「世の中で自分を一番よく知る人」になってしまう。
相手の知らない部分は自分でいい方に想像する。一気に気持ちが盛り上がってしまうのも仕方がない。
井口真由美さんは昨年オンラインゲームで知り合った男性とメッセンジャーで話す仲になった。最初は毎日数時間PCに向って、お互いのコンプレックスや人に言えない過去などを話していたが「2カ月ほどして、お互いを愛していると言い合う仲になりました。
ビデオチャットもやりました。でも半年後、実際に会うと、急に気持ちが醒めちゃったんです。チャットで散々話したから話題もないし、メッセで話していた時の方が盛り上がった気がする」。結局その後自然消滅したとのことだ。
全く会わずに終わる例もある。ネット恋愛には遠距離も多いからだ。SNSで知り合った男性と交際していた福島洋子さんは「海外にいる彼と、ネットで付き合い始めて7カ月。突然別れを切り出された」という。リアルな生活が見えないだけに、その理由もわからない。ネット恋愛の別れは簡単である。メールアドレスやSNSのアカウントを変えて、音信不通にすればおしまいだ。
ネットでの恋愛をリアルな交際に持ち込みたいなら、なるべく早い時期に会って、バーチャルとリアルの格差を埋めるのがよいのだろう。
もちろん相手が危険な人物でないかある程度確かめてからだが、いつまでもオンラインでの関係を続けていると、すぐに最盛期を過ぎてしまう。上記の“心の処方箋”の中で、レイカ先生はこうも言っている。ネット恋愛は「終わるのも5倍早い」と。
あまりネットが続きすぎるといい結果は出ないようです。
(引用:ライブドアニュース)